ジョンです
昔から「男性が女性に作ってほしい料理は、肉じゃが」と言われ続けてきました。
そのせいもあって「得意料理は肉じゃがです」という女性が多いように思います。
違和感しかありませんよ。
私自身、肉じゃががそこまで好きじゃないですし、周りで「俺、肉じゃが好きなんだよね」という声を聞いたこともありませんから。
もし本当に男性が好きな料理ならば、世の中に「肉じゃが専門店」が溢れていてもいいように思います。
他には、コンビニフードでおでんの横に「肉じゃが鍋」が並んでいるとか。
このように「男性は肉じゃがが好き」と言われていながら、世の中に肉じゃがが並んでいない。
やっぱり違和感です。
そもそも「男性は肉じゃがが好き」という話には根拠がありません。
完全な『ステレオタイプ』
つまり、メディアや口コミを通じて固定的なイメージが蔓延しているだけです。
「男性が女性に作って欲しい料理ランキング」
「独身男性100人に聞きました」
昔から、このようなアンケート結果をよく目にし、実際に肉じゃがは数々のアンケートで1番に選ばれてきました。
でも……昔の男性が「肉じゃが以外の家庭料理」をどれだけ知っていますか?
現代のような料理男子ならば、多くのレパートリーを知っているでしょう。
でも「男は台所に立たない」と言われていた昭和の時代ですからね。
少ない選択肢
女性に作ってほしい料理と聞かれたなら、求められている答えは家庭料理です。
まさかお店で出されるような料理を答える人はいないでしょう。
大人の男性で、わざわざ突拍子もない料理を答えるなんて人は稀です。
そうなってくると不思議なもので、まず『煮物』を思い浮かべます。
「女性に作ってもらう」ですから、手の込んだ料理が食べたいと思うはず。
自分でも作れそうな焼き物、炒め物は違うんですよね。
ここまでくれば『肉じゃが』が出てくる可能性はグッと上がります。
なぜなら……煮物の種類はある程度知っていても、いちいち料理の『名前』を覚えていないから。
そして当時の日本では、老若男女問わず肉じゃがが人気のおかずであり、一番ポピュラーな料理でした。
以上の事をまとめると
男性が女性に作ってもらいたいのは「手の込んだ料理」
そして昭和の男性が、手の込んだ料理と聞いて思いつく可能性が高いのは、ポピュラーなおかずだった『肉じゃが』
つまり、女性に肉じゃがを作って欲しいのではなく、煮物の名前で『肉じゃが』しか思い浮かばなかっただけの可能性が高い。
結果、このアンケートが一つの固定観念を生み出し、その後の世代にも「男性は肉じゃが」という選択がベターになったと考えられます。
男性側にも「肉じゃがと答えるのが定番」みたいなイメージが植え付けられていますからね。
味に好みがある≠その料理が好き
アンケートの結果により「男性は肉じゃがが好き」というイメージが生まれました。
でも、それだけじゃあ根拠に乏しいので、いずれはイメージも薄れていくはず……。
それなのに女性がここまで信じて疑わないのはなぜか?
実は……ある事実が、この固定観念に妙な根拠づけをしているからなんです。
「男性は肉じゃがの味にうるさい」
やれ味付けが薄いだの濃いだのと、手料理を振る舞った女性の中には、こんなことを思った人も多いはず。
これって男性が肉じゃがに『こだわり』があると思っていませんか?
ハッキリいうと、食べ慣れた味を求めているだけなんです。
よく「おふくろの味」なんて言いますよね?
男性はこの味を求めています。
べつにマザコンとかじゃなくて、長年その味付けを食べ慣れているだけの話。
だから頭の中には「肉じゃがはこういう味」という基準があって、実際に口にした味が違っていたら違和感が生まれます。
これは異文化に触れた戸惑いと似ているかもしれませんね。
昔、外国人が日本のステーキ肉を食べたとき、あまりにも肉が柔らかすぎたので「腐っている」と勘違いしたように。
ただ、それだけのことなんです。
男性に限らず、美味しいかどうかは「自分の口に合うかどうか」で決めますからね。
真実に気づけば女性は楽ですよ
「味にこだわる=肉じゃがが好き」というのは勘違い。
べつに美味しい肉じゃがを求めているわけじゃなく、たまたま肉じゃがの味に好みがあるだけです。
だから本当は他の料理だって味に好みがあります。
それなのに肉じゃがだけが特別視されるのは、先ほど話した固定観念があるから。
「男性は肉じゃがが好き」というイメージが無ければ、この勘違いは生まれなかったでしょう。
勘違いがあったとしても、せいぜい「男性は煮物の味付けにこだわる」くらいのもんです。
そんなわけで「肉じゃがの味にこだわる」という勘違いが生まれ、今度はそれが固定観念を強くしていると言えます。
いかがですか?
固定化されたイメージを覆せば、そこから大事なことが見えてきましたよ。
多くの男性がステレオタイプで肉じゃがと答えているということは……実際、女性に作って欲しい料理は何でもいいんです。
逆に考えれば、女性は自分の得意料理で十分に勝負ができます。
「君、肉じゃが作れないの?じゃあパス」
なんて言う男は、ステレオタイプに踊らされているんですよ。
(※本当に肉じゃがが好きな人もいるので、そこは注意してください)
好きな料理を作ってもらえたら嬉しいですが、女性が自分のために作ってくれたことが嬉しいですね。