ジョンです
『料理男子』ほどではありませんが、食材を調理するくらいならできます。
でも基本的に「寝食を忘れるタイプ」なんで、すぐに食べられるインスタントに頼るんですよね。
少しでも時間をかけて作っていたら、空腹でぶっ倒れそうになりますから。
「たまには本格的に料理をしてみようかな~」なんて思いながら、電子レンジが鳴るのを待っている今日この頃……。
というわけで、料理の雑学の中から『名前』にまつわる3つを紹介します。
ブイヤベース
フランスの郷土料理で有名なものに『ブイヤベース』があります。
これは南仏プロヴァンスの港町、マルセイユが誇る伝統料理。
今では「世界三大スープ」とまで言われていますが、元々は漁師が売り物にならない魚を鍋で煮て食べていたのが始まりでした。
そんなブイヤベースの作り方をざっくり説明すると
- 玉ねぎやセロリ、ニンニクとった香味野菜をオリーブオイルで炒め
- そこに魚介類、そしてトマトやジャガイモなどを加え
- 香草や白ワイン等の調味料と一緒に煮込む
といった料理です。
ところで、少し気になったのですが……『ブイヤ』って何ですか?
ブイヤというものを「ベースにしている」なんて思っていた人は私だけじゃないはず……。
実は、この答えは意外にも『調理法』にありました。
マルセイユでは「ブイヤベースは短時間で仕上げる」というのが鉄則。
強火で一気に火を通したら、あとは火を弱めるのが美味しく仕上げる『秘訣』なんだとか。
煮立つ=ブイイール
火を弱める=アベッセ
この2つを続けて『ブイヤベース』となったそうです。
火加減のコツがそのまま料理名になったんですね。
このパターンを日本のごはんに当てはめるなら、「はじめちょろちょろ なかぱっぱ」でしょうか?
ナポリタン
最近は『ナポリタン』を食べていません。
昔は大盛で食べていたんですけどね~。
大人になった私の口に、惜しみなく使われたケチャップの濃さはわんぱく過ぎます。
そんなナポリタンのあるあると言えば、ナポリに行ってもナポリタンが無いことですよね?
実は、ナポリタンは……アメリカ生まれでした。
19世紀、カンパニア州やシチリア島の人々がアメリカに渡った際、「乾燥パスタとトマトソースを使ったレシピ」を伝えたのが始まりです。
しかし、イタリア人が伝えたこのレシピ
- 本来アルデンテであるべき麺が「茹で置き」されてのびてしまい
- 「ボリュームを出す」ためにソーセージやハムを加えられ
- トマトソースの「代わり」にトマトケチャップが用いられ
見事にアレンジされてしまいました。
そして、この「アメリカ風のパスタ料理」が日本へ伝えられたときに、『ナポリタン』と命名されたというわけです。
それにしても何故ナポリタンなんて名前にしたんでしょう?
たしかに元々のレシピは、本場のトマトソースのパスタですけど……。
日本への伝え方に原因があったんでしょうか?
「日本のみなさん、これはイタ~リアの料理デ~ス」
いや……原型があれへんがな。
サンドイッチ
サンドイッチの由来が、18世紀のイギリスにいた『サンドイッチ伯爵』だということは有名な話です。
カード賭博が好きだった彼の名は『ジョン・モンタギュー・サンドイッチ伯爵』
ゲームが続いている間は、食堂にも行かず夢中になっていたとか。
そんな彼はあるとき、召使が持ってきたトーストにコールドビーフをはさんで、それを食べながらゲームを続けていました。
このときの連続ゲーム記録が……24時間
長いわっ!!
そんなエピソードから、伯爵の名前にちなんでサンドイッチが誕生したと言われています。
ですが……パンに肉や野菜をはさんで食べる方法は、サンドイッチ伯爵が考え出したわけではありません。
フランスでは昔から、パンに肉をはさんで持って出かける「お弁当スタイル」があったんですよ。
農民や旅人は、外で食事するためにパンに肉をはさんで持って出かけていたそうな。
さらにさかのぼると、古代ローマでは『オッフラ』という名前で日常的に食べられていたとか……。
それでも『サンドイッチ』という名前が世界中で使われているのは、そういう食べ方をしていた伯爵のエピソードが強烈だったからでしょう。
サンドイッチ伯爵も寝食を忘れるタイプだったんですね。
私には24時間夢中になれる気持ちがよくわかりますよ。