どうも、夏に降る雨が好きなジョンです
昔の恋人や、過去に好きだった人のことを想う。
そんな男性を「未練がましい」と女性は言います。
べつに過去に戻りたいわけでもなく、ただ想っているだけでも「キモイ」と一蹴される始末。
でも不思議なことに、それが『恋愛ソング』だとそうでもないんですよね~。
どれだけ未練たらたらな内容の歌詞でも、「カッコイイ」とか「素敵!」とか。
現実世界では悲鳴をあげられるような言葉も、黄色い声でキャーキャー言っております。
どういうことやねん
ま、歌っているアーティストありきの話なんでしょうね。
……さて
今回、私が語るのは、男性が過去の女性を想う未練たらたらな一曲。
Spinna B-ILL & the cavemansで『雨たらたら』です。
ちなみにこれは、私が一番大好きな「雨の日ソング」でもあります。
大好きなアーティストの一人
Spinna B-ILL & the cavemans(スピナビル & ケイブマンズ)とは
2002~05年まで活動していたグループで、曲のジャンルは『レゲエ』
解散後、Spinna B-ILLさんはソロアーティストとして、the cavemansはバンドとして活動しています。
実はSpinna B-ILLさんはレゲエアーティストではなく『シンガーソングライター』で、自身のジャンルを『歌』だと言っています。
その言葉通り、ソロ活動後は特にレゲエを歌っているという印象はありません。
元々はダンサーだったこともあって、HIP HOP、R&B、SOUL、FUNKといったブラックミュージック全般がバックボーンにあるようですね。
本人も「こだわりがないところがこだわり」と言うくらい、まさに変幻自在のスタイルで、Spinna B-ILLさんの歌にジャンルの壁はありません。
それを可能にするだけの圧倒的な歌唱力と、紡ぎ出す言葉の数々に私は魅了されましたよ。
ちなみにSpinna B-ILLというのは「回転唇」という意味で、本人曰く、チャームポイントは口元のホクロと唇なんだとか。
そんなSpinna B-ILLさんが活動していたグループの1stアルバム『Humarhythm』に収録されているのが、今回の一曲『雨たらたら』です。
はじめてこの曲に出会ったのは、深夜にテレビで流れていたMV。
とある番組を観ていた後に、そのまま惰性で付けていたら放送されていた「数分間の曲紹介番組」でした。
正直、それまでレゲエはあまり聴かなかった私ですが、なぜだかSpinna B-ILLさんの歌声が持つ不思議な魅力に引き込まれたのを覚えています。
前向きと後ろ向きの狭間
歌詞の内容は「過去の恋人に未練たらたらの男性」というもの。
どうやら七月に降る雨は、彼にその彼女のことを思い出させるようです。
「あなたは私にはもったいない」と女性が男を振るときの常套句を聞かされた主人公。
それを指して「決して励ましにはならないセリフ」という表現。
これは全ての女性に聞かせたいですね。
その後は失恋を振り切るかのように生き、気が付けば遠い過去になってしまった二人の思い出。
もうすっかり大丈夫かと思いきや、ふと流れてきた懐かしい曲と共に彼女のことを思い出してしまった主人公……。
気になったのは「雨のせい」だと言い切っていますが、写真を眺めながら思い出を振り返るあたり、まだまだ失恋を引きずっているのかもしれません。
なんともカッコ悪く、情けない男です。
そして
これ以上ないくらい共感できる「リアルな男の姿」が描かれています。
私はあまり過去の恋愛を引きずりませんが、この曲を聴いて以来、七月の雨の日には歌と共に昔の思い出に浸ることもあります。
もしかしたら、そんな気分を楽しむために聴いているのかもしれませんね。
失恋ソングとも違う「未練たらたらソング」
それにもかかわらず、聴いていて気分が落ち込まない。
それは『レゲエ』という曲調と、スピナビルさんの『歌声』がそうさせるのでしょう。
失恋を思い出しても気分を下げず、だからといって上げるわけでもなく、ただフワフワと漂わせてくれる。
『前向きと後ろ向きの隙間で歌う』
そんな素敵な一曲です。
凹まない程度に感傷的な気分を楽しめるんで、失恋の痛手を引きずっている男性にはリハビリ的な意味でもオススメですよ。
それではまた、別の話でお会いしましょう
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