
ジョンさん……ちょっと相談があるんですけど……

相談?いいよ、どうしたん?

僕、バイト先に好きな子がいるんですよ

へぇ~そうなんや?いいねぇ~青春やねぇ

それで告白しようか悩んでるんですけど……どうしたらいいんでしょう?

知らんがな

えぇ~?!

冗談やんか~。……で、相手はどんな子なん?

二つ年下の大学生で、めっちゃ可愛いんす

乳デカいん?

すぐ聞く!!そういうことすぐ聞く!!

まあまあ、お約束やから。ところで自分、今まで彼女とかおったん?

いませんよ。今まで女性と付き合ったことはありません

じゃあ、チューとか”気持ちイイこと”した経験も?

あるわけないじゃないですか!!

DTかよ

ほっといてください!!

で、その子と付き合いたいわけや?

……はい、付き合いたいです

チューとか”気持ちイイこと”もしたいんやろ?

すぐ聞く!!そればっかり聞く!!

いやいや、これは確認やから

何の確認なんすか?そりゃあ、まぁ……彼女になるんやから?ゆくゆくは……みたいな

うわ、気っ持ちわりぃ!!

ジョンさんが聞いたんでしょ!!それより、どうやったら告白が成功するんですか?

知らんがな

えぇ~?!……だってジョンさんは今まで女性と付き合ったことがあるんでしょ?

そりゃあワシかって彼女ぐらいはおったよ

じゃあ、告白だってするんじゃないですか?

告白して付き合う?……そんなんしたこと無いわぁ~

え?え?
男性は告白しようか悩む
どうも、特に恋愛の達人でも何でもないジョンです
人に恋愛相談をしたことはありませんが、わりと人からは相談されてきました。
男女それぞれに恋愛の悩みはありますが、特に男性の相談で多いのが冒頭から始まった会話のような内容。
「好きな女の子に告白して成功させたい」という相談です。
残念ながら……こんなことを考えている時点で「負け戦」になりますよ。
世の中では、どういうわけか恋愛において『告白』が必須のように思われています。
好きな人がいる→告白する→成功したら付き合える。
なんやねん、そのギャンブル。
告白なんていうのは相手に判断を任せているわけですから、仮に相手がコインを投げて決めたとしても二つに一つ、50%の確率でフラれます。
フラットな状態でそうなんですから、チョットでもマイナスな要素が多ければ確実、逆にプラスの要素が多くてもフラれる確率は0%じゃありません。
そもそも異性と付き合うかどうかを決めるなんて「重大な決断」ですよ。
それを男性から丸投げされて『負担』にならない女性はいません。
だから多くの場合、男性は女性の「決断したくない」という理由でフラれます。
「あぁ~、もうちょっとポイントを稼いでおけば成功したんかなぁ~」
違います……女性の本音は「めんどくせえ問題を投げてくんなよ!!」です。
ただでさえ女性は男性からのアプローチを選別することに忙しいんで、告白なんて「重めのアプローチ」をされたら困るんですよ。
女性は告白を待っている
じゃあ、どうして『告白』というものが必須のように思われているのか?
それは……女性が告白を待っているからなんです。
意味がわからん
ですよねぇ~
待っているとか言いながら、いざ告白したら……
「あなたとは、お友達でいたいなぁって思って……本当にゴメンナサイ……(コイツ、マジめんどくせぇ)」なんてフラれちゃいますから。
いやいや、実はコレ……男性の勘違いなんですよ。
たしかに女性は告白を待っています。
ただし、それは……好きな男性からの告白だけ。
つまり、それ以外の男性からの告白は「お前じゃねぇよ!!」ってことです。
女性が待ち望んでいるのは、「好きな男性からの言葉に、照れながら頷く自分」という胸キュンなシチュエーション。
その胸キュンな瞬間を経ての恋愛が理想形。
だから「男性からの告白→付き合う」というパターンが、恋愛において必須になっているわけです。
でも、告白をしたら「負け戦」になるんですよね~。
一体どうしたらいいんでしょう?
「俺のこと好きかも……」なんて、根拠のない勘を信じて想いをぶつけても玉砕するだけですよ。
関係性の問題

あの子が僕のことを好きなら成功するってわけですか……

ん~、まぁ簡単に言えばそういうことや

でも、その判断はどうしたらいいんですか?

あぁ、それはやな……

あれ?チョット待ってくださいよ……ジョンさん、さっき告白して付き合ったことないって言いませんでした?

……どういうことなんすか?

なんや……気付いたんちゃうんかい

なんですか?とんちは苦手ですよ

そんな難しい問題ちゃうで

あ!!そんなこと言って~……実は女性を口説くテクニックとかあるんでしょ?

そんなもんあったらワシが知りたいわ

お願いしますよ~教えてください。僕はどうしたら付き合えるんですか?

知らんがな

えぇ~?!

だから冗談やって。一々、真に受けすぎやで

僕は真剣なんです!!

わかったわかった……つまり、どうしたらその女の子と付き合えるかってことやろ?

どうするんですか?

まず一緒に食事に行くわな……で、ホテルに行くやろ?

チョイチョイチョイ!!なんか色々な段階を飛ばしてませんか?

なにがやねん?

行くやろ?じゃなくて、ホテルに行くやろ?じゃなくて

あぁ~、その前に一旦カラオケに行く派?

知りませんよ!そんなパターンがあるとか

じゃあ、何をそんなに大騒ぎしてんの?

そんなん、いきなりホテルに誘っても行けるわけないじゃないですか!!

な?そうやろ?つまり、そういうことなんよ

え?え?え?
確定が欲しい女性
『恋人』というのは「友人」や「親子」のように互いの関係性を示すもの。
つまり、恋人と呼べるような関係性にあるから『恋人』になれるわけです。
先ほどの会話でいうと、食事をしてからホテルに行けるほどの間柄がそれ。
(※ややこしいんで「フレンド的な関係」は除きますよ)
じゃあ、どのタイミングで恋人になるのか?
それはズバリ……この関係性を続けていくために『確定』が必要なときです。
ハッキリ言って、女性は付き合っていなくても体を重ねます。
(※べつに変な意味じゃなくて、心も体も許してくれたということですよ)
ただ、女性がそこに至るというのは、「彼女になりたい」「恋人になってもいい」という想いが乗っかっているから。
それに加えて「体だけの関係で終わらせたくない!」というプライドも潜んでいます。
だから、この先もこういった関係性を続けていくならば、そこに『恋人』という確定が欲しいわけです。
それが男性からの告白。
女性は、この瞬間を待っているんです。
ちなみに、この場合の告白というのは、先ほど言ったような「ギャンブル的な告白」とは違いますよ。
男性から届ける想いは同じかもしれませんが、女性に決断を丸投げしているわけじゃありません。
女性が「私たち、こういう関係になったけど……これって恋人だよね?」という確認をするためのものです。
女性にとって理想的な瞬間
念のため言っておきますが、女性と付き合うために体を重ねることが必要なわけじゃありませんからね。
当たり前ですが、もっとライトな段階で恋人になるタイミングもありますよ。
チューするとか、手をつなぐとか、一緒に過ごすとか。
女性の性格や年齢、経験値によって「恋人の定義」に違いがありますから。
チューするのは恋人
手をつなぐのは恋人
一緒に過ごすのは恋人
よくある「どこからが浮気?」という基準が人それぞれのように、「どこからが恋人?」という定義も人それぞれなわけです。
でも、先ほどと考え方は一緒なんですよ。
この関係性を続けていくためには「2人は恋人同士」という『確定』が必要。
だから、男性から想いを告げられることで女性は安心します。
さらに、その嬉しさと気恥ずかしさを「照れながら頷く」という返事で答える。
どうです?
女性にとって、ものすごく理想的で胸キュンなシチュエーションでしょ?
結局のところ、男性の告白が成功するのは……
女性が「私たちって恋人だよね?」という確定が欲しい瞬間だけ。
だから何の関係性も築いていない相手から告白されても「お前じゃねぇよ!!」ってなるわけです。
告白を考える前に関係性を築くべき
男という生き物は、心のどこかで「一発逆転の可能性」があると信じています。
たとえ関係性が希薄でも「告白が成功さえすれば、一気に3段飛ばしで親密になれるかも……」なんて期待しているんですよ。
ただ、残念ながら……告白は奇跡を生み出す魔法じゃありません。
お互いに想いがあることの確認なんです。
だから、好きな女の子と付き合いたければ「どんな告白をするか?」を考えるより、「どうすれば2人の関係性が変わるか?」を考えるべきですね。

ジョンさん!!僕、告白する恋愛やめます!!

そうやな、そんなことに悩むくらいなら、自分を磨いて魅力を高めたほうがええで

はい!!あの子と恋人になれるだけの関係性を築くために頑張ります!!

ところで……その女の子とはどれくらい仲が良いん?

ん~……よくわかんないっす、休憩時間に話したりしたことはありますけど……

一緒に食事とか、遊んだことはないの?

みんなで食事会とか……そういうのはあります

……ちょっと聞いていい?自分、その子の連絡先は知ってるん?

いや……知らないっすねぇ

……よくそれで告白とか考えたなぁ……
どうやら最近は、男女ともに「恋人いない派」がマジョリティー、つまり、圧倒的多数になってきているそうな。
もしかしたら映画やドラマ、恋愛マニュアルなど、世の中に飛び交っている”情報”に惑わされて恋愛を複雑に考えすぎなのかもしれませんね。
え?だって恋愛は難しいって?
なんてことはない……「人が人を好きになる」ただそれだけの話ですよ。
それではまた、別の話でお会いましょう
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