アメンボの能力と表面張力の話

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ジョンです

「アメンボ 赤いな あいうえお」
「柿の木 栗の木 かきくけこ」

あれ?アメンボって赤色でしたっけ?

いきなり小ボケで始めてみました。

アメンボといえば、水の上をスイスイ滑るように移動するのが特徴の昆虫です。

その姿をマネて、昔の忍者は「アメンボの術」をしていたそうな。

無いわ~、絶対に無いわ~。

だって目立ち過ぎる上に移動速度が遅いなんて、メリットが無さすぎるでしょ。

泳ぐほうが断然速いですし、濡れたくないなら小舟に身を潜めて移動したほうが、なんぼかマシですよ。

本当に忍術として完成させるならば、もっとアメンボの生態を知るべきですね。

なんせアメンボは、まったく動いている様子も無いのに、『瞬時』に水の上を移動できる素早さがありますから。

これを会得できれば、きっと立派な忍者になれますよ。

というわけで、アメンボが水に浮く理由ですが……これは『表面張力』を利用しているからです。

あれ?ちょっと待ってください。

表面張力ってなんですか?

「これは表面張力のはたらきによるもの」

「表面張力でこうなっています」

不思議なもんで、そう言われたらなんだか納得してしまいますが……実際のところ、どういった現象なんでしょう?

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表面張力とは?

アメンボの話に行く前に、ちょっとここで理科のお話。

突然ですが『一円玉』を水面に浮かべたことはありますか?

一円玉をそっと水面に乗せると、沈まずに浮かんでいます。

これが表面張力なわけですが、意外とこの現象の核心をスルーしている人は多いんですよ。

だって学校では詳しく教えませんし、とりあえず表面張力と答えたらテストでも正解ですからね。

まず一円玉はアルミニウムで『金属』です。

水より2.7倍も重いので、本来ならば重さで沈んでいきます。

それでも浮いていられるのは、水の表面張力が影響しているから。

この表面張力を一言で説明すると、水の分子同士が引っ張り合いをしている力のことです。

水の表面では上に引っ張ろうとする力がないので、水の分子で引っ張り合いができるのは「横につながった分子」だけ。

つまり、水平方向にしか力がはたらかないというわけです。

ここで水の分子が手を繋いでいる姿をイメージしてみてください。

たとえば、コップになみなみと水をついだ場合、ギリギリまでこぼれないのも表面張力。

水の分子が引っ張り合い、コップのふちで「ファイト!一発!」をやっている感じで、お互いを支えています。

一円玉も本来は沈むはずですが、この「ファイト!一発!」で耐えられるギリギリの重さなので、なんとか浮いていられるわけです。

アメンボが浮く秘密

ちなみに一円玉が浮くのは『真水』の場合だけ。

たとえば、この水に『洗剤』を入れてしまうと、途端に一円玉は沈んでしまいます。

それは洗剤が一円玉にくっついて、一円玉と水をくっつきやすくするから。

表面張力は「水の分子同士」が引っ張り合う力ですが、同時に「自分たちの分子以外」を排除しようとする力もはたらいています。

つまり、水の分子同士が手をつないでお互いに引っ張り合っていることで、ほかの分子を「自分たちの縄張り」に入れないようにしているわけです。

(一円玉が浮いていたのは、アルミニウムの分子が、水分子の縄張りに入り込めないから)

でも洗剤には、水の分子とすぐにくっつく性質があるんですよ。

だから洗剤がついた一円玉は水の分子ともすぐにくっついてしまい、表面張力の「支える力」が利用できずに沈んでしまいます。

洗剤が間に入って手をつなぐことで、一円玉は水の縄張りに簡単に入れてしまうというわけですね。

さて、表面張力がなんとなくわかったところでアメンボの話に戻りますよ。

アメンボがどのようにして表面張力を利用しているのか?

実はアメンボの全身は水に濡れない細かい毛で覆われていて、なかでも足の節と後ろ足の下半分は、防水性の毛が生えて「毛の層」を作っています。

そしてアメンボの足で水に触れるのは……この「毛の層」だけ。

水に触れる部分が少ないから、アメンボの足と水の分子が引き合う力よりも、水の分子同士が引き合う力のほうが大きくなるので沈まないというわけです。

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もう一つの忍術

アメンボの体は「水面で生きる」ということに都合がいい仕組みになっているので、忍者がこれを真似するのは難しいかもしれませんね。

それならば「片足が沈む前に、もう片方の足を出す」という修行をしたほうが、水面を走れるかもしれませんよ。

もちろん冗談です。

ところで、アメンボは水面に浮く能力ばかり知られていますが、実はもう1つ、あまり知られていない『忍術』があります。

アメンボの足には『振動』をキャッチするセンサーのような機能が備わっていて、水面の膜から様々な情報を得ているんです。

例えば、エサになる虫が水面に近づいたり、落ちたりすると、その微細な振動によって起こる波をキャッチして捕らえに行くことができます。

また、自らも振動を起こして、異性を探し当て交尾することもあれば、仲間へ危険を知らせるための情報伝達に利用することもあります。

まさに忍術。

知れば知るほど、アメンボのような忍術を会得できそうにありませんでしたね。

ジョン曰く
そもそも「アメンボの術」で水面を移動する必要性がわかりませんけどね。
大掛かりな用意をして池や湖を横切るより、回り道をしたほうが早いですから。
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