浦島太郎でふざける

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いつものように静かな日でした。

高く澄みきった空の下、どこまでも続く青い海。

唯一、穏やかな波のうねりが、それを海だと教えてくれる。

砂浜から見えるその景色に、誰もが永遠を疑わない。

ここは、とある海辺の……

ちょっと、待って

え?これ何なん?

何って、お話の冒頭ですよ

冒頭ですよって、当たり前のように言われても……

何か問題でも?

いやいや、このブログってこんな感じやったっけ?

このブログは自由なんですよ、私の頭の中を自由に表現する場なんです

そりゃそうやけど……

ここは、とある海辺の村。

これは、そんな村に住む1人の青年のお話です。

「あ~、今日もいい天気だなぁ」

待て待て待て!

も~、何ですか~?

「何ですか~?」やあらへんねん

いくら自由言うても、まず説明をしてや、説明を

いきなり物語が始まっても、何のこっちゃわからへんねん

あぁ~、そういうことですか

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改めまして

ジョンです

ありがちな話なんですが、昔話の『浦島太郎』って悲惨じゃないですか?

乙姫と交わした玉手箱の約束を破ったとは言え、カメを助けた青年が老人にされてしまうのは納得できない。

普通なら欲を出した人間に罰が下るのが昔話のパターンです。

でも浦島太郎は心優しい青年。

称賛されこそすれど、ひどい目に遭う理由なんかありません。

しかも、知り合いが誰一人いなくなって絶望したあげく、心の拠り所である竜宮城のお土産を開けたら老人にされてしまう理不尽さ。

タイトルが『ああ、無情』なら、わからなくもないですが……。

ですので、どうにかして浦島太郎を世にも残酷なこの事件から守るため、物語に手を加えて『回避』させてみようというわけです。

どうです?こういうのも悪くないでしょ?

ん~、気持ちはわかるけど……やめたほうがいいんちゃう?

大丈夫ですよ、物語には分岐点があるんです

そこで上手いこと浦島太郎を『回避』させればいいんです

フラグを立てないってことやろ?

たしかにそれなら守れるかもしれんけど、話がまったく面白くなくなるで

そこは、ほら、なんとか手を加えて……

それが一番心配やねん

絶対ふざけるやん、わかってんねん

ふざけませんよ!この目を見てください!

いや、わからんボケすな!

活字でどうやって『顔芸』を表現すんねん

とにかく、もう物語は始まっちゃったんですから

このまま続けていきますよ

おかしな所があったら言うで

海

とりあえず試してみよう

ここは、とある海辺の村。

これは、そんな村に住む1人の青年のお話です。

「あ~、今日もいい天気だなぁ」

彼の名は『浦島太郎』

はじめて会った美しい女性にハマり、 そのまま時の経つのも忘れて一緒に居続けるような純朴な青年。

というか

おそらくDTです。

待てぇい!!

も~、なんですか~?

説明がおかしいねん!浦島太郎の!

え~、だってそんな感じしません?

卒業したてはサルになって、そればっかりになりますから

『DTあるある』は要らんねん

でも、絶対そうですよ~

だって初めてが絶世の美女ですよ

ハマらんほうがおかしいでしょ

『竜宮城行ったら人生変わった』って?

やかましわ!!

それ、いいですね~

そっちの方向でいきましょう!

アカンアカン

ええか?あくまで昔話やねんで

子どもに読み聞かせられるような内容やないとアカンから

え~、じゃあどうすれば?

なんていうか、その『純粋』な感じはいいと思うんよ

だからもうちょっと、こう、『優しい』とか

カメを助けるんやし……

純粋かぁ……

ここは、とある海辺の村。

これは、そんな村に住む1人の青年のお話です。

「あ~、今日もいい天気だなぁ」

彼の名は『浦島太郎』

心優しく純粋で、人を疑うことを知りません。

きっと何の疑いもなく乙姫から玉手箱を受け取り、最終的にはそれを開けておじいさんに……

止めろ!!

何なんですか?さっきから

それはこっちのセリフや!

結末言うたらあかんやん!

分岐点だのなんだの言うといて、それを言ってもうたら引き返されへんで

だって『純粋』って言えって……

後半がいらんねん!

じゃあ、なんて言えば?

そこは『心優しい青年』で終わっといたらええやん

彼の名は『浦島太郎』

心優しい青年です。

どれくらい優しいかというと

イジメられたカメを助けて竜宮城に行き、なんやかんやでおじいさんになってしまうという……

あらすじを言うなて!

全部はわからないように、配慮してますよ

『なんやかんや』の後におじいさん言うてもうとるねん

何も付け足さんでええから、話を先に進ませて

とりあえず次の場面へ

彼の名は『浦島太郎』

心優しく純粋な青年です。

太郎が浜辺を歩いていると、子どもたちが何やら騒いでいます。

「なんだろう?」

気になって子どもたちの元へ向かう太郎。

すると背後から

「すいませーん、写真お願いしてもいいですか?」

「あ、いいですよ~、観光ですか?」

なんで観光客おんねん!!

浜辺の景色が自慢の村なんですよ

知らんやん!

冒頭で言っていましたよ

たしかに言うてたけどぉ、ポエマーか思たわ

ひどい!!一生懸命考えたのに……

いや、そんなんええねん

観光客とかおかしいやろ?

そうですか?昔だって観光客はいたと思いますけど

仮におったとしても『写真』とか出てきたら現代になっとんねん

でも『写ルンです』ですよ

「じゃあ写真撮るよ~、あ!フラッシュ溜まるまでちょっと待って」

「いくよ~ハイ、チーズ……ごめ~んフィルム巻いてなかった」

懐かしいわ!!

……もう、いいですか?

お前が『写ルンです』言うからや!!

たしかに使い捨てカメラは昔やけど、浦島太郎はもっと昔や

ピンホールカメラですか?

ヴィレッジバンガードか!大昔やからカメラなんか無いねん

だいたい観光客なんかおったら、子どもがカメをイジメられへんやろ

うわっ、バイオレンス~引くわ~

ちゃうわ!そういう内容の話や!

砂浜

イジメかぁ……

太郎が浜辺を歩いていると、子どもたちが何やら騒いでいます。

「なんだろう?」

気になって近づいてみると、数人の子どもたちがカメをイジメていました。

「からの~?」

「からの~?」

「か~ら~の~?」

どんなイジメやねん!

ただ調子乗ったウザい連中に絡まれているだけやんけ

からの~?

やめろ!!

『浦島太郎』知ってるやろ?

子どもたちが棒っきれでイジメてるの

でた!バイオレンス~ほんま引くわ~

そういうの好きなんですか?

ちゃうわ!そういう内容の話やって言うてるやろ!

「ファッキンタートルぐらいわかるよコノヤロウ!」

誰がそこまでバイオレンスに描けって言うてんねん

だいいちカメのほうが強いやんけ

でも暴力的な描写を描くっていったら……

誰もそんな描写は求めてへんから

もっと子どもに読み聞かせられる内容にしてくれへんかな?

読み聞かせられるイジメですか?

そんなもんあるかい

ここは『イジメていました』だけで、すぐに助けに入ったらええねん

全然、前に進めへん

太郎が浜辺を歩いていると、子どもたちが何やら騒いでいます。

「なんだろう?」

気になって近づいてみると、数人の子どもたちがカメをイジメていました。

「待て!!」

太郎は子どもたちを払いのけ、カメをそっと抱きかかえます。

「……てめえらの血は、何色だぁー!!」

はいダメ~

なんでですか~?すぐに助けていますよ

助けに入った時点で完全に手遅れやん

カメ、やられてもうてるやん

まったく、酷いことしますよね~

お前や!

そんで、セリフも怖いねん

カッコよくないですか?

いやいや、この後は確実にバイオレンスな展開になるやろ

もっと軽めのやつないんかいな?

砂浜3

あ~軽い感じね

太郎が浜辺を歩いていると、子どもたちが何やら騒いでいます。

「なんだろう?」

気になって近づいてみると、数人の子どもたちがカメをイジメていました。

「あんちゃんたち、カメをそんなふうにイジメちゃいけないよ」

「そんなことしていたら、カメの呪いにかかっちゃったりなんかして」

「大人になっても、カメが半分しか顔を出さなくなっちゃうってバカヤロウッつって」

ん?

「えー、というわけでね、私もカメを助けて竜宮城に行っちゃったりなんかしてね」

「乙姫様にこっちのカメを可愛がってもらったりしてね、あー気持ちいいってバカヤロウっつってね」

「2回目は逆にカメをイジメられちゃったりしてね、それでもやっぱり気持ちいいってバカヤロウっつって」

浦島太郎ちゃうやん!!あの人やん!

平和に解決しましたよ

そうかもしれんけど、読み聞かせられる内容ちゃうから

もっと真面目に助けてあげて

ん~?まじめ……

太郎が浜辺を歩いていると、子どもたちが何やら騒いでいます。

「なんだろう?」

気になって近づいてみると、数人の子どもたちがカメをイジメていました。

「こらこら、カメをそんなふうにイジメてはいけないよ」

そうそう

「君たちは『命』というものを考えたことはあるのかい?カメの一生を考えた事があるのかい?君たちにはお父さんとお母さんがいるだろ?カメはね、この世に生まれた時から親を知らないんだよ」

「それに兄弟たちも、生まれて間もなく他の動物に襲われるんだ。浜から海に戻れるのはほんの一握りさ。さらに海の中でも子ガメには危険がいっぱいなんだ」

「沢山の卵から、ここまで大きく育つカメは数%に満たないのさ。それでも君たちはこのカメをイジメるというのかい?君たちが想像も出来ない様な『苦難』を乗り越えて来たこのカメを」

マジメか!!

真面目にって言ったじゃないですか~

なんかちゃうねん

そういうんやなくて、普通に注意する感じで

普通って言われても……

なんて言うんかなぁ

もし、自分が浦島太郎やったら今までみたいな助け方する?

そりゃあ普通に注意するでしょ、間違ったことをしているんですから

それ!その『普通』の感じで注意したらええねん

砂浜4

じゃ、普通に

太郎が浜辺を歩いていると、子どもたちが何やら騒いでいます。

「なんだろう?」

気になって近づいてみると、数人の子どもたちがカメをイジメていました。

「コノヤロウ!!カメをイジメてんじゃねぇよ!!」

「自分がイジメられたら、どんな気持ちになるか考えてみろ!!」

太郎は子どもたちを注意しました。

ちょっとキツイ言い方やけど、まあまあ、これくらいならいいやろ

「あの……助けていただいて、ありがとうござい……」

「バカヤロー!!てめえも『産卵』じゃねぇのに浜に上がってんじゃねぇよ!!」

え?なんで?

「あ、あの……お礼に竜宮城に……」

「うるせぇ!!ひどい目に遭ったってのに、まだ人間と関わるつもりかよ!!バカじゃねえの?!」

太郎はカメをぶん投げて、海に帰しました。

いやいや、おかしいおかしい

だって普通に注意しろって……

お前の沸点どうなってんねん!!

でもカメは助けましたよ

海に帰してどないすんねん!

竜宮城に行かれへんがな

結局、最初から危ないところには近づかないってことですよ

なにをええように言うてんねん

でもほら、これで浦島太郎はおじいちゃんにならずに済んだからいいじゃないですか

ん~、ほんまにええんかなぁ?これで

いいんですよ

それ以来、カメが浜に来ることはなく、子どもたちにイジメられることはありませんでしたとさ。

めでたし、めでたし。

「あの~写真を撮ってもらえますか?」

「うるせぇよ!!カップルで観光に来てんじゃねぇよ!!」

「こっちは美女との出会いのチャンスを逃してんだよ!!」

やっぱり竜宮城に行かせたほうが良かったんじゃ……

ジョン曰く
おじいさんにならずに済んだけど、大人にもなれませんでしたね。
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